眠れぬ夜のひとりごと。

タイトル通り、眠れない夜の暇潰しにやってます。半分寝てて誤字多いです。

雛人形に向いてなかった話。

明日は立春

 

SNSでもちらほらと雛人形の話題を見かけるようになった。そして今日、近くのスーパーで禰󠄀豆子のひなあられを買って、ふとこれを書こうと思った。

 

私の雛人形のこと

 

私は一人娘で、今は亡き祖父が七段飾りの雛人形を買ってくれたと聞いている。今の実家に引っ越すまで住んでいたあのボロい家に飾るには、なかなかに立派なものだと思う。

 

祖父は病気をして早くにこの世を去ったが、私のことを本当に可愛がってくれた。亡くなるちょうど一年前に起こった阪神淡路大震災のときは、もう入退院を繰り返していた祖父が飛び起きて、当時小2だった私を抱えて走ってくれた。(同居していたので、一緒に寝てた)

 

そんな祖父が、私の初節句にと買ってくれた雛人形。母は毎年、その雛人形を飾っていた。私が保育所や小学校に行っているあいだに出していたので、私にとってあの雛人形は、気がついたら置かれているものだった。

 

両親や祖父と一緒に、雛人形のところで写した写真が何枚も残っている。引っ越した後の実家も無事に普通に狭いが、入居したときに父が応接間を作るとか言い出し、ソファやらローテーブルを置いた。まあ、その部屋で応接された人は、家庭訪問にきた学校の先生くらいだったが

 

おまけに、中1の頃から飼っていた柴犬がよくわからない気質の犬で、たまに一人になりたいときがあったらしく、その犬が応接間のソファを独り占めして寝てたくらいの激烈無意味な部屋だ。

 

今の実家に住むようになってからは、雛人形はその応接間に飾られていた。祖父が別に初孫でも、初女孫でもない私に雛人形を買ってくれたことには、今も心から感謝している。

 

 

私に長女誕生、さて雛人形は?

 

私も結婚し、長女が生まれた。結論からいうと、そのとき雛人形は買わなかった

 

私が結婚する少し前からは、母が内裏雛だけをチェストの上に飾り、七段飾りはいつの間にか見かけなくなっていたが、長女の初節句のときに母が久々に全部出して、イオンモールで注文した名入れ旗を段の横に置いた。名入れの旗は伯母が買ってくれた、掛け軸タイプのもの。当時はそれいらんくない?と正直思ったが、私や長女をものすごく可愛がってくれていた伯母を亡くした今は、大切なものとなった。

 

雛人形は一人にひとつ』が原則らしい。また、母から娘にお下がりをするのは縁起が悪く、母親を厄から護ってくれた雛人形を娘のものにスライドすることはよくないという話を聞いた。

 

それを言ってくる人もいた。

でもね?うちそんな豪邸じゃないし、

 

でもそんなの関係ねえ

ていうか煩いわ!

 

と軽く無視した。

 

ということで、長女は私の雛人形に名入れの旗だけオーダーして、私の誕生以来久しぶりの赤ちゃんで女の子だが、雛人形は買わなかった。母親の私を厄から護ってくれたならその娘も引き続きお願いしますねみたいな感じで、応接間に飾り、段飾りの隣に赤ちゃんの頃の長女が着物やらドレスを着てハイローチェアに座っている写真が残っている。

 

なぜか覚えている渡鬼

 

ドラマ『渡る世間は鬼ばかり』の父さんがまだ藤岡琢也で母さんが山岡久乃だった頃の回をたまたま見たことがあり、雛祭りの話だった。

 

立派な七段飾りの雛人形は、長女弥生のもので、泉ピン子演じる次女の五月以下、藤田朋子演じる末娘の長子のものは、弥生の段飾りの横に一人分ずつ日本人形が並べられていた。それを見ては『これは葉子に似てる』とか何とか、おかくらの父さんと母さんが懐かしむシーンがあった。

 

色々言われたときなぜかそのドラマの回を思い出し、娘一人に雛人形ひとつだったら渡鬼レベルに娘あんなにいたら親王飾りでも置く場所ないだろと思ったり、そんなもんバレンタインにはチョコレートとか節分に恵方巻きみたいなもんだろと思ったり、人形屋さんだって商売なんだからできるだけ売りたいからだろとか地味にキレそうだった。

 

 

次女誕生、女の子が二人に。

 

上の話でキレていた私だが、次女が生まれたとき、こう思ってしまった。

 

女の子が二人もいるのに、

雛人形がないのはさすがにどうなの?

 

私の雛人形を娘達にお下がりすること自体に抵抗はなかったが、デカすぎるしうちの家狭い上に汚すぎるし現実的に無理なので、雛人形を買うことにした。

 

ネットで色々見て、『親王飾りで台が収納を兼ねている直置きタイプ』がいいと思った。アクリルケース入りだと、置く場所がクソ汚い玄関にある下駄箱の上に限られるため、部屋の角に置けるタイプがいいと思った。

 

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人形屋さんが楽天に出品していた、こんなピンクの雛人形を見つけ、これだー!と購入。孫娘たちのためにと、母が買ってくれた。

 

下の部分に全て収納できて、他にも初節句の子には名前や生年月日入りオルゴールをプレゼントとか色々あって、いい雛人形が買えた〜と大満足だった。

 

謎のこだわりが発動!名前旗

 

雛人形五月人形の横に名入れの旗を置く習慣って昔からあったっけ?友達の家でも見たことないけど…と思いつつまあ時代の流れかなと、娘達の名前を刺繍した旗も買うことにした。

 

可愛くてめちゃくちゃ好みのデザインのものや、リーズナブルなものもあったが、私何を思ったのか…名前の横に読み仮名が刺繍されているものにこだわった。いや…その旗、

 

誰に見せるねん

 

て話だし、自宅で自分の娘のために飾るのに、読み仮名いらんやん?命名紙じゃないねんで?と今は思うが、本当になぜかわからないが、名前に読み仮名が入るものしかありえないくらいのこだわりだった。

 

読み仮名入りのものは少なく(まあ当たり前だよね、上に書いた通り我が子の名前、子供本人からしたら自分の名前に読み仮名いらんもんね)、でも読み仮名入りのものを見つけた。

 

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長女には、うさぎが鞠つきをしている、赤の籏を選んだ。多分、読み仮名云々というよりは、私はこのバランスが好みなんだと思う。

 

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次女には桃色で、同じくうさぎモチーフのものを選んだ。画像だとサイズが違って見えるが、実物は全く同じ。娘達の雛人形の両横に飾るとピッタリの大きさ。もっと小さいものが欲しかったのだが、激謎読み仮名縛りのせいもあり、これになった。

 

いざ、初節句(次女)

 

次女の初節句には雛人形も名前旗も届いていたので、張り切って箱を開け、雛人形を部屋の角になるところに飾ることにした。

 

意気揚々と開けてみたものの、パンフレットを見て同じようになるよう必死。お道具類を持たせたら扇が落ちたとか何とか…

 

激烈めんどい。

 

おまけに、最初にどうやって収納していたかを写真などに残しておかなかったので、箱がどれがどれのものやら、どうすれば台にきっちり収納できるのかがわからなくなり…

 

そして何よりも私が苦手な『メンテナンス』が必要な雛人形。近所のホームセンターで『わらべ』みたいなのを買ってきてブチ込み、人形さんの顔や服は母が『白の布みたいなやつで巻くねんで、ついてたやろ。え!いやっ、あんたアホちゃうか、これゴミのとこ置いてるやんか!』などというカスっぷりだった。

 

翌年はもう面倒になって、桃の節句当日夜まで雛人形を出さず、もういいかなーと思ったが、とりあえず普段私が使っているテーブルに、台の蓋から上だけをバーっと出してバーっと写真撮ってバーっと片づけて、わらべをぶち込んだ。

 

その翌年は、

出さなかった。

 

昨日恐る恐る箱を開けて人形さんのお顔を見たが、ひび割れや湿気での傷みは幸いなかった。

 

 

母や伯母を思う

 

親王飾りで台が収納を兼ねるラクラク雛人形買った年でもう無理ってなって翌年は台すら出さなかった私は、自分の伯母や母のことを思い出した。

 

伯母には娘が二人。

伯母の長女にも、祖父が立派な雛人形を買ってある。伯母も娘達が結婚するまでは毎年あの七段飾りの雛人形を飾っていた。母も一人娘の私のために、雛人形を毎年飾ってくれていた。

 

それも七段飾り…

まず段を組み立てて、内裏雛三人官女と全部人形やお道具類を出してまた片付けて…

 

あの姉妹、超人?

毎年とかエグいやん

 

と本気で思った。

うちの娘たちの雛人形だったら、

 

10分とかで出しそう

 

亡き伯母は、孫を抱くことはできなかった。そして、妹の娘である私のことも本当に大事にしてくれた。私の長女のことは、本当の孫かそれ以上に、今思い出しても目に涙が込み上げるほど可愛がってくれた。長女初節句の写真を見たらちょっと泣けた。

 

今、もし伯母が生きていたら、

 

『そんなもん今から行ってウチが出すわ』

 

と言って張り切ってうちに来てくれたことだろう。ひな祭りの日には娘達のためにと、料理上手な伯母はちらし寿司や吸い物を作り、伯父に『早よ運転しいや!!』とか言ってケーキを買って…

 

きっとそうだろう。

 

その伯母も昨夏、早いことに七回忌をむかえた。

何かの年中行事やイベントごとの度に、七回忌を過ぎても、皆が伯母を思い出す。

 

話逸れた。しかし泣いた。

 

今年はどうしようか

 

さすがに二年連続出さないのもなぁ…でも今、うちの家の汚さエグいし、もし泥棒が来ても、『あ、先客来たんや』と思って何も盗らずに引き返すレベルなので、母に頼んで実家に飾ってもらうことにした。

 

箱ごと持っていくのは大仕事なので、台すらなしで、屏風と内裏雛とその下の座ってるやつ(畳っぽいのと白い台)くらいでいいよね…みたいな話になっている。あとはゴリゴリにこだわった名前旗と(笑)そしてまたわらべブチ込まないと。

 

もっと早く気づくべきだった…

 

私は

雛人形

向いてないと。

 

いや、お人形も名前旗も気に入ってるし、何かケチがついたとかもないし、特に長女が気に入ってるし、全然いいんだけどね。ただ、

 

出すのも収納もめんどすぎる。無理。

 

年に一度のことだしと舐めてたわ…

で、次の話。

 

結局、一人に一つが実現?

 

節句の年だったかその翌年だったか、ファミリアが発売したひなまつりタペストリを買った。そしてそれを壁に画鋲で留めて、心底思った。

 

これだけでよかった

 

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雛人形の後ろにこれを貼って、あと今はもう売ってないのかな?『手づくりガーランドキット』も買って、裁縫とか小2の娘よりもできないので友人に丸投げして作ってもらい、ひな祭り以外でも活用しているガーランドも飾った。

 

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↑これなんだけど、

 

え?これって

子供が作るの?

私…

余裕で無理だけど?

 

ガーランドは今も部屋にずっと飾ってます。

 

そして、今年買うことにしたのがこれ!

 

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ファミリアの雛人形(編みぐるみ)。

素晴らしいほど最初からこれでよかったよね感があるものの、

 

  • 祖父が買ってくれた私の七段飾り
  • 母が買ってくれた雛人形を長女に
  • ファミリア雛人形を次女に

 

とすれば、雛人形は女の子ひとりにひとつが原則』とかいう陰謀みたいなルールが達成されるよね(笑)

 

まあそれはどうでもいいとして、これなら家のテーブルとかちょっとしたところに飾れて、片づけもさすがの私でもできて、収納場所にも困らない。

 

来月、楽しくひな祭りを過ごせたらいいなと思う。そんな、お話。